成長戦略に欠かせない女性のチカラ

【男女平等指数順位2013年版】で、日本は「男女格差指数」が136ヵ国中105位、「日本女性の経済活動への参加と機会」が104位と低いレベルであることが報告されました。つまり、男性に比べ働くチャンスが少ないという事になります。もちろん理由はいろいろあるでしょうが、もし働きたいのに働けずにいるのならば、働き手が減少することがわかっている未来を日本はどう考えているのでしょうか。

 

■「ウーマノミクス」が日本を救う

2014年に発表された成長戦略で、安倍政権は女性のチカラを大いに活用し、経済成長の柱にしようと「ウーマノミクス」を推進しています。「ウーマノミクス」とは「ウーマン+エコノミクス」の造語です。「男女雇用機会均等法」が施行されて約30年が経ち、多少なりとも女性の職場での環境改善はされているようですが、それでも先進国の中においては低い位置にいます。2009年に発表された、25歳から54歳女性の就業率は70%を切っており、OECD諸国の中で22位です。G7で考えると6位で、先進国の中では最も低い方です。

まだ生かされていないこの「女性のチカラ」が現在停滞している経済をけん引し、また少子高齢化で働き手が減少する未来の日本に、大きな風穴を開けてくれるものだと信じ、女性の就業率を上げる必要があります。

 

■女性管理職の登用が企業の課題

 

女性管理職登用を企業に促すため、政府はまず自らが率先して、霞が関人事で4人の女性局長を起用しました。この人事がニュースで流れるのですから、いかに日本が男性中心で回っていたかがわかります。経団連もこの流れに沿うように、企業側に女性管理職を増やす事を求めています。しかし本来なら、政府や経団連からの申し出でなく、自らの企業が自らの考えで女性管理職登用を進めるべきなのです。その点ではまだまだ日本企業は先進国には追い付いていません。

 

■女性が働ける環境づくりを

 

働きたくても働けない女性の悩みは『子育て』にもあります。管理職に就く以前の問題で、子どもを預ける所がないため、泣く泣く職場復帰をあきらめざるを得ない状況があります。最近では職場に保育所を設け、女性が職場復帰できるような環境を作っている企業もありますが、その数はまだ少なく、政府は早急に『待機児童問題』を改善する必要があります。

それ以外にも、育児休暇や介護休暇など、政府や企業が改善すべき環境づくりは沢山あります。声を大にして「ウーマノミクス」を叫ぶ前に、これらの問題の解決を図ることが重要です。

 

まとめ

少子高齢化が進む日本において、労働力の維持は喫緊の課題です。中には外国からの労働力を声高らかに言う人もいますが、ちょっと待ってください。一番近くに、一番頼りになる人が沢山いるじゃないですか。女性のチカラを侮ってはいけません。日本の未来は女性がカギを握っているのです。

 

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