新人・若手社員を一流に育てる方法

皆さんは入社したての社員や2,3年目の社員の教育に苦労されていませんか?上司との年齢差や若者の独特の価値観などが育成を難しくしていることでしょう。そこで今回は「いかにして新人・若手社員を優秀な社員に育てるか」について考えてみます。

理想が崩された新入社員

厳しい就職活動を乗り越え、4月に晴れて会社の一員になった新入社員。その心は期待と希望に満ち溢れていることでしょう。しかし、そんな彼らに試練はすぐにやってきます。いざ仕事を始めてみると「面接のときに抱いていたイメージと違う」ことに気付くはずです。仕事の進め方が分からなくなったり、自分の仕事に対して価値を見いだせなくなってしまいます。酷い場合には「5月病」にかかって欠勤が増える人も出てきます。

それを防ぐためには先輩社員が新入社員の不安と向き合い、話し合いを通じて解決していく事が大切です。特に「自分のしている仕事がどれだけ大切なことか」をしっかりと伝えましょう。新人に与えられる仕事は比較的難易度が低いですから、「こんな簡単な仕事をするために入社したのかな・・・」と思う人もいます。

しかし、仕事というのは全て‘必要なもの’なのです(当然ですが)。仕事の価値に悩んでいる社員には「キミの仕事は○○にとってとても大事なんだ」という風に、具体的に仕事の効果を教えてあげましょう。そうすることで仕事の大切さを学んでくれるはずです。

上司の役割

次は上司の方に出来ることを考えてみます。上司は現場を統括する立場にありますから、職場のコミュニケーションを活発化させる責任を負っています。そこで入社して5年ほど経った中堅社員を「教育係」にし、新人・若手社員の相談に乗るよう指示を出しましょう。

年齢差の小さい中堅社員だと価値観や趣味が合って話が盛り上がるでしょうし、新人の頃の苦労話も伝わりやすいです。

気を付けなければならないのは、中堅社員にはまだ育成スキルがない点です。ですから事前に上司が研修をして「仕事の教え方」や「メンタルケアのしかた」を教えなければなりません。結局は全員のバックアップがあって初めて新人・若手社員の育成が出来るのです。

また、組織全体で育成のノウハウを共有できます。これで会社独自の育成スタイルができ、後輩に受け継がれていくことでしょう。

キャリアアップを図る

最後に専門的なスキルの身に付け方についお話しします。育成といえばOJTやOff-JTが有名ですが、最近の人手不足という事情から「社内で出来ない」という企業様や「新人をどう教育していいのか分からない」という方々の声も聞かれます。特にOff-JTに欠ける時間数が少ないというデータが出ています。

そこで、厚生労働省が実施している「キャリアアップ助成金(人材育成コース)」の活用をご紹介します。これは企業がOJTとOff-JTを実施することで厚生労働省から助成金が支給。されるというものです(補助金ではありませんので、確実に支給されます)。

通常給与を支払いながら研修をするのは予算的に厳しいと思われますが、この助成金制度を活用すると、例えばOJTでは1人1時間当たり700円が支給されます。またOff-JTについては、2014年に支給額が20万円から30万円に上がりました。ぜひこの制度を活用して優秀な社員を育ててくださいね。育成の計画もしっかりと立てることが出来ます。

まとめ

コミュニケーション能力は社内の人たちで教え、仕事のスキルはキャリアアップ助成金制度を活用する。これこそが新入・若手社員を一流にする方法なのではないでしょうか。企業の財布に優しく、強い組織を作り上げるのでまさに一石二鳥ですね。

 

 

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