勤務時間をマネジメントしましょう!

昨年の電通社員の過労自殺問題に衝撃を受けた人は多いのではないでしょうか。日本人は「働きすぎだ」と言われます。だからこそ「働き方改革」によって長時間労働を是正する必要があるのですが、中には長時間労働を誇りに思っている人が見られます。特に管理者がそのように考えると社員は過酷な労働を強いられかねません。そこで、これまで「時間重視」を‘よし’とされていた背景と、改善方法について考えてみます。

日本人の‘体育会系の気質’が関係している??

古い考え方が影響している

昔は会社に長時間居続けるだけで、「会社に忠誠心を持っている」と思ってもらえる風潮がありました。仕事の中身はともかく、気合いを入れて会社のために身を捧げる社員が「いい社員だ」という考えすらあったように思えます。こういう考えは、大げさに言えば戦後軍隊上がりの上司が作ったとも言えるでしょう。

大事なのは‘数字’だ

しかし、仕事で最も大切なのは「成果」です。それも数字の裏付けがなければなりません。企業の生産性を上げるには、社員一人ひとりが短時間(短期間)で数字を出す必要があります。しかし上記のような‘古い体質’が蔓延しているため、生産性は半ば無視されて長時間働くことを強いたのだと考えられます。
これはマネジャーにも同じことが言えます。上の立場の人が古い体質を継承し、社員の勤務時間をコントロールしてこなかったために勤務の‘時間’だけがやたらに伸び、業務効率や生産性は二の次になってしまったと言えます。

時間の管理が求められる

仕事にかかった時間をチェックする

この問題を解決するには、マネジャーが社員の勤務時間をしっかりと管理することが重要です。1つの業務を与えたときに、それを何時間(長いものは何日間)で仕上げたかをチェックするのです。もちろんいい加減に仕上げてきたならば、再提出を命じなければなりません。内容の精査も必要ですが、やはり仕事はスピードが求められます。
そして、予定より仕事が早く終わったのなら、余った時間をどう使うのかを考えましょう。これも上司の重要な仕事なのです。時間が余ったら次の業務に移るのか、それとも何か他のことをしてもらうのか。そういった判断の能力も問われてきます。

無駄を省くには?

ではどうすれば部下が仕事を早く仕上げてくれるのでしょうか。それはズバリ!無駄を省くことです。日本人の正社員は2000時間(250日×8時間)以上働いていますが、これだけ長時間働いていると、どこかに無駄があるはずです。たとえば資料や会議などには「本当に必要なの?」というものが含まれています(もちろん、大半は重要なのですが)。つまり、重要度の低い部分に労力を使ってしまうのです。この無駄をなくすためには仕事におけるすべてのプロセスを書き出し、優先順位をつけていくと言う方法があります。そして、「これはいらないだろう」というものはどんどん削除していくのです。こうすると業務の流れがスッキリし、余計な時間をかけなくても仕事を仕上げることができます。

まとめ

働き方改革をより良く進めるには、マネジャーが無駄を省くよう奨励して仕事にかかる時間を管理することが大切です。体育会系の考えも大事ですが、仕事においては効率化を図って勤務時間の管理をすることが必要だと言えます。

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