織田信長並み(!?)の少数精鋭企業

現代の日本は「国際競争力がない」とか「バブルの崩壊以降経済の成長が止まった」と言われています。しかし、そんな中でも輝きを放つ中小企業があります。今回は東京都千代田区のIT企業について見ていきます。一体どんな戦略を立てているのでしょうか?

小さな一流企業

この会社は従業員がたった11人なのですが、ここ5年で急成長を遂げています。事業も自社の製品を売り出すだけでなく、技術コンサルティングやバックエンドなど様々な業務を行っています。まるで織田信長並みの‘少数部隊’ですね。なぜこの人数で多岐にわたって業務が出来るのでしょうか?

その秘訣は「新しい技術を積極的に導入すること」です。この会社では5年ほど前にビジネスルール管理システム(BRMS)を導入したのですが、当時はまだBRMSはほとんど知られていませんでした。社長の戦略は「早いうちに市場に参入し、規模は小さくてもいいので地位を築き上げる」というもので、これが大成功につながったのです。

このような規模が小さい企業は、他の企業がすでに取り組んでいる分野に参入しようとしても勝ち残るのは至難の業です。それよりも「これから伸びそうな分野」に目をつけ、誰も手を付けていないうちに力をつける方が急成長できるという考えなのです。この発想はとても大切だと言えます。

残業は基本的にナシ

 

 

 

 

 

 

「ブラック企業」という言葉が定着した今、この会社では残業はほとんどないというのです。業績が良くて余裕があるのも理由の一つですが、作業の効率や質を上げるために時間を延ばさないことが大きな理由です。始業時刻が10時で朝の通勤ラッシュに巻き込まれることもないので、余計なストレスも減ります。あくまで「社員が気持ちよく働く方法」を第一に考えているのです。

 在宅勤務の人も

そして驚きなのは社員が11人しかいないにも拘わらず、2人が在宅勤務をしているという点です。最初に在宅勤務を始めた人は家庭の事情で宇都宮に引っ越したため、会社まで通うのが難しくなりました。(新しく出来た‘上野東京ライン’を使っても2時間以上かかります)この社員は会社を辞めることも考えたそうですが、社長が「電話やメールでやり取りするので続けて欲しい」と慰留したそうです。

そのおかげでこの社員は仕事を続けることができ、プライベートもより充実しているようです。他の会社なら契約を解除したかもしれませんが、社員の生活を最優先した社長だからこそ出来た決断だと言えます。

まとめ

「利益を上げるには人件費を削るしかない」と考えている経営者は多いと思います。しかし、本当にそうでしょうか?新しい技術にいち早く参入して利益を上げ、会社の財務状況に余裕を持たせるのが大事です。その上で「従業員第一」を掲げて仕事の能率を上げる。これが本当の‘優秀な会社’なのではないかと考えます。

 

 

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