人材採用を変える!データ活用の重要性。
アメリカでは人材採用にデータ分析を用いる企業が増えてきています。企業の求める人物像を明文化し、仕事で成功している人たちの特徴を抽出します。これらをデータ化し人材採用に役立てるのです。このような手法の背景にはこれまでの採用に疑問を抱く企業が増えていることがあります。
従来の採用の問題点
1 従来の採用では面接官の好き嫌いに左右される可能性がある
その日の気分や感情が邪魔をして面接官が正確に判断できないことは十分考えられます。これは避けるべきことだと言えます。また第一印象で好意を持った人には「その人を採用するにふさわしい理由」を探し、印象の悪い人には「その人の採用を見送る理由」を探す、というケースが採用の現場ではよくあるのです。
2 面接官により採用基準が異なる
採用基準があいまいだったり求める人物像を明確にできていない企業も少なからず存在します。採用基準があったとしても、面接官によって基準に対する解釈が違う、誤解があるといった問題が生じることもあります。
3 人事と現場で求める人物像が異なる
人事が現場を知らないため採用した人が他のスタッフと合わず辞めてしまうことは少なくありません。現場から「どうしてこんな人材を採ったのか」と揉める場合もあります。
採用にデータを活用することの有効性
マネーボールで有名なセイバーメトリクスはご存知でしょうか。セイバーメトリクスとは野球においてデータを統計学的に分析し選手の評価や戦略を考える手法のことです。マネーボールのビリー・ビーンが用いたことで有名です。
従来の野球界では重視されていた防御率や勝利数などは守備の影響を受けるといった理由から評価を下げました。逆にあまり重視されなかった与四球や脱三振の成績は高く評価しています。この結果アスレチックはプレーオフ常連の強いチームに生まれ変わりました。データ分析を用いることが勝利に結び付いたのです。
人の直感や経験に頼っていては過剰に重視される能力や逆に組織に貢献しているにもかかわらず軽視されている能力もあるでしょう。データを活用することでより客観的に人材採用を行うことができるのです。
データ活用で能力の高い人材を採用する
従来の方法では採用活動に面接官の主観が入ってしまったり、担当した面接官により採用基準が変わってしまうことが少なからず発生します。個人の好き嫌いや出身地が同じであるといったことが無意識に採用に影響し必要な人材を採り損なうといった問題点が生じます。
これからの日本は人口減少や少子高齢化により今までのように日本人男性が中心となって長時間労働をするだけでは立ち行かなくなります。そのため、女性や高齢者、外国人労働者など多様な人材を受け入れる必要が出てくるのです。
人手不足に悩む企業はますます増えていくでしょう。能力の髙い人材を得るにはこれまでとは違ったアプローチも必要です。データを使うことで面接官の好みや偏見といったものを排除し、その企業にふさわしい人材を採ることが可能となるのです。
まとめ
データを有効活用することは企業の業績に良い影響を与えます。今後は人材採用においても優秀な社員を獲得する大きな武器となるでしょう。
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