出産を機に仕事を辞めると生涯年収は大きく変わる
日本では非正規雇用者が年々増えています。年収が200万円以下も珍しくありません。100万円以下の場合さえあります。正社員の年収が400万円前後であることを考えると、非正規雇用を選択することは金銭面だけを考えると大きな損と言えます。
みんなが正社員を望んでいるわけではない
金銭面だけで比べると相当な差がありますが、もちろん非正規雇用にも良い面はあります。時間がある程度自由になるということです。子育てはもちろん家事や介護も一般的に男性より女性が担うケースのほうが多いでしょう。そのため長時間労働が前提の正社員は厳しいという場合も少なくないのです。
メリットの面を見て非正規の働き方を希望する女性であれば、それは選択肢の一つと言えます。問題は望まない場合です。一度正社員を辞めてブランクを作ってしまうと正社員に戻ることは難しくなってしまいます。
続けるか辞めるかは慎重に考えたほうが良い
正社員は長時間労働を要求されることが多く子育てとの両立は難しくなりがちです。そのため出産を機に仕事を辞める女性は多くいます。仮に非正規雇用で年収200万円×40年働いた場合、正社員と比べて生涯年収に8000万円の差が出てしまいます。(正社員は年収400万円×40年=1億6000万円として計算)
将来的には「同一労働同一賃金」が実現して待遇が改善される可能性はありますが、正社員として働いているのなら辞めるかどうかは慎重に検討したほうが良いと言えます。
法律で定められた制度や会社独自の制度もある
出産や子育てをしながら仕事を続けたいと思う人も多いのではないでしょうか。そういったときは育児休業法や短時間勤務制度があります。どちらも法律で定められているので条件さえ満たせば権利として利用することができます。
育児休業法は子供が1歳になる前日まで取ることが可能です。条件によっては1歳6か月まで延長できるのです。企業が給料を支払う義務はありませんが、そのかわり申請すれば育児休業給付金が支給されます。
一方、短時間勤務制度は3歳未満の子供を養育する場合に従業員の申し出によって、利用することができます。1日の労働時間を6時間にすることが可能です。
仕事を続けたいときはこれらの制度や会社独自の制度がないか確認したほうが良いでしょう。
まとめ
出産しても仕事を続けたいという女性も少なくありません。現実には働き続けたいと思ってもやむを得ず退職するケースはまだまだあります。今後このような望まない離職をなくすためにも労働環境の改善や制度を整備することも必要です。
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