住民のミカタ!施工会社の人材育成
マンションに住んでいる方は「○月□日より工事を行います」というチラシを目にしたことがあるでしょう。古くなった建物は修繕しなければなりませんが、洗濯物が干せないなどいろいろ問題点も出てきます。そんな中、住民の目線に立って工事を進めて喜ばれている会社があります。この会社の社員教育はどんなものなのでしょうか?
自分で情報の提供の仕方を考える
東京都の池袋にあるこの会社はこれまで5000軒以上の建物を修繕してきました。そして何よりこの会社の売りは「工事の情報公開」です。マンションの入り口に自社製の電光掲示板を設置し、工事の進み具合や住民が気をつけるべき点などを発信することで「とてもありがたい」と喜ばれているそうです。
実はこの会社の社員は若手を中心に構成されています。「若いのにそこまで出来るのか?」と思われがちですが、この会社は「仕事の進め方を自ら考えてもらう」という育成方針を掲げています。
そのために20、30代の社員を営業や安全などの4つのグループに分け、スキルアップのためのディスカッションをさせています。そして半年に1度、その成果をプレゼンするのです。このプレゼンには会社の代表を含め全社員が参加しますので気が抜けません。
こうして社員の自主性を尊重することで、「何をすれば住民に安心してもらって工事を進められるのか」を考えて実践させているのです。上層部が指導するのも一つの方法なのでしょうが、工事と言えば「現場」です。現場の人間が責任を持って考え、実行に移すことが大切だと言えそうです。
上層部の指導も充実
このように現場の人間主体で動くことで業績を上げてきましたが、経営者は決して「放任主義」などではありません。新入社員には1カ月間現場を見学して先輩社員の仕事ぶりを学び、その期間が過ぎれば今度は上司が1対1でOJT研修をします。
さらに半年、3年目と節目の時期にも専門知識や技術などの研修を実施しています。また、社員の資格取得も奨励しており、勉強会の開催や個人の学習に対して費用面の支援を行うなど会社が全面的にバックアップしているのも特筆すべき点だと言えます。
まとめ
最初はじっくりと教え込み、慣れてきたら自主性を大切にして現場主導にする。この使い分けが見事なまでに出来ているからこそ優秀な社員が育つのでしょう。そして現場を大切にする姿勢がマンションの住民の信頼を得て、施工を任されるのです。わたしたちも大いに参考にすべきだと考えますが、みなさんはいかがでしょうか?
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