‘しゃべり上手’なプログラマーを育てる
みなさんはプログラマーといえばどんなイメージを持ちますか?技術者で無口だと思う方が多いでしょう。しかしインフラシステムやソフトウェアに携わるこの会社は、コミュニケーション能力を高める研修に力を入れています。一体どんな研修をしているのでしょうか?
研修は内部で行う
一般的に知識を身に付ける研修は外部の会社に任せるところが多いです。しかしこの会社は社員自身が講師となるのです。研修も9種類あり、対話やプレゼンなどを学んでいます。
ではなぜ、プログラマーがそこまでコミュニケーションに力を入れるのでしょうか?それはクライアントへの説明を上手くし、信頼関係を築くためです。技術者といえば、能力は高いが対人関係が苦手で外部の人と良い関係を築けないことが多いです。この会社も技術は大切にしますが、敢えてコミュニケーション能力の向上に力を入れているのです。
また、社員自身が講師をするのも大きな効果があります。学校や塾で先生をしている方はお分かりだと思いますが、人に教えるためにはまず自分が内容をしっかりと把握していないといけません。その上で自分の得た知識を人に伝えるためには相手の立場に立たなければいけません。
苦労はしますが、相手の立場に立って物事を考えることでコミュニケーション能力もアップするのです。他の会社ではなかなか考えないところに目をつけるのが素晴らしいと思います。
きっかけは40年前
そもそもなぜここまでコミュニケーションを重視したのでしょうか?話は1970年代まで遡ります。当時この会社は派遣社員が多かったため、社長が「社内コミュニケーションを取ろう」と滅多に顔を合わさない派遣から受託開発に方針転換をしました。
さらに、大型のコンピュータを用意して演算や制御などを高速で行うことで業務の効率化も図れ、さらに電力会社の監視システムを受注するなど業務の幅も広がりました。
そしてバブルが崩壊した後は案件が減ってきたため、自ら仕事を獲得するための方法を考えるようになりました。それが社内講師を用いてクライアントへのプレゼンなどを学ぶというものなのです。
最初は派遣というスタイルの見直しから入り、バブルの崩壊をきっかけによってコミュニケーション能力をアップさせる研修を導入したこの会社。日頃から危機感があるからこそここまで長く続けられたのでしょう。
まとめ
いかがでしたか?なかなかユニークでしたね。業界によってはあまり他人と接さない仕事がありますが、決して接触がゼロというわけではありません。ですから、コミュニケーション能力も人並みのものが必要なのです。この会社の研修は大いに参考になるのではないでしょうか。
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