人材育成方法の移り変わり
人材育成方法は時代によって違います。これは企業の置かれた環境、教育に対する考え方が変わってくるからです。そこで今回は時代により育成方法がどう移り変わってきたのか見ていきたいと思います。
人材育成方法 ~1990年
経済が右肩上がりの時代では背中を見て育てるということが上手くいった時代です。仕事で経験を積ませながら育てることが可能でした。これはビジネスの環境変化が現在ほどではなくゆっくりしたものであったためじっくり育成することが可能だったからです。
人材育成方法 1991年~2010年
失われた20年とも言われ経済が低迷し企業に人材をじっくり育てる余裕がなくなりました。コストも時間もかけることが難しくなったのです。そのため即戦力が求められるようになりました。しかし効率が優先されたため弊害としてじっくり考えることのできる人材は減ってしまったように思われます。
人材育成方法 2011年~
新興国の台頭、技術のコモディティ化に直面し企業の競争はより激しくなっています。そこでコストに関してはより厳しく管理されるようになりました。教育コストも例外ではありません。そこで研修の内製化が進んでいます。教育を外部の講師に頼むのではなく自社でできることは自社でする企業が増えているのです。もちろんコスト削減以外のメリットもあります。自社のことは社員が1番よく知っているのでどのような教育が必要なのかがすぐに把握できます。教える側の社員の成長にもなります。
また大手といえどもいつ、つぶれるかわかりません。そこで自己啓発をする社員も増えています。企業に頼っているばかりではそこで通用しても外からみると全く価値がないということにもなりかねません。自らの市場価値を上げることが重要だと考えられるようになってきているのです。
最後になりますが現在は人手不足でこれまでのように人材を集めることが難しくなりました。そこで老若男女、外国人と多様な人材を育成する必要が出てきたのです。アルバイトやパート、派遣社員などに対する教育も強化されるようになりました。同じような人材ばかりだと視点がどうしても偏り競争に打ち勝つことが困難であることも理由です。誰もが活躍できれば働いている人たちの意欲も上がることになります。
まとめ
かつては人材もじっくり育てていくことができました。しかし現在は企業間の競争が激しくなったためコストの見直しや自己啓発をする社員も増えてきています。今後はAIの進化により定型業務はなくなっていくことが予想されます。自らの頭で考えることのできる人材やマネジメント能力などこれまでより高度な技能が要求されるようになります。より一層の教育が必要となるでしょう。
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