「劣悪な労働」と「成長をもたらす教育」のジレンマ

人材育成の目的とは何だろうか?

昨今は劣悪な労働を強い、峻烈な選別を行い、また従業員を使い捨てにする「ブラック企業」と言われる「違法的な企業」が社会的にトラブルとなっています。劣悪な労働を強いることはいけませんが、多くの企業では劣悪な労働と思えるような事態に遭遇することもあります。

言わば、「危機的な状況への打開策」を見出さねばならないといったこともあるものです。「違法企業」では決してないのですが、そのように従業員から捉えられることを避け、本来ならば、「危機的な状況やその打開策」を見出していくといったものを従業員に経験してもらいたいところですが、それが出来ずにいる企業は多いのではないでしょうか。

昨今の従業員たちには、「労働」というものへの意欲や目的が失われているようにも感じられます。体力的にも若くチカラがある時にこそ、より困難な状況、トラブルに対し取り組んでいってもらいたいところです。「向上心」というもの持っていただきたいものです。

大きなトラブルに直面した時に、それを乗り越えていく力を身に着けていくことこそが人材育成の目的であり、そのためにはただ研修といった教育を与えていくだけでは力不足の感が否めないのも事実です。

知識だけではトラブルの解決にはなりえません。経験だけでは足りないものがあります。危機的な状況に慌てることなく取り組める「冷静さ」や「勇敢さ」、そして「智恵」が必要です。自分の力だけでは解決できない大きなトラブルに出会い、失敗し、そしてその解決できなかったトラブルの解決が出来るように、少しづつでもステップアップしていくことが必要ではないでしょうか。

 

信用あるお互いの関係を築く必要性

確かに、危機的な状況や大きなトラブルに取り組むと言ったことは、いわゆる「劣悪な労働」と言われる状況と同じだと言えるでしょう。そこが非常に難しいところです。しかし、それなくしては大きな成長は見込めないのも事実です。その「もう少し」といった指導が出来ずにいる教育に頭を抱える経営者や管理職たちも多いのではないでしょうか。

企業では「違法企業」ならないように様々な対策が取られています。しかし、本質的なトラブルはそのような対策ももちろん必要ですが、従業員と会社、管理職と一般の従業員、そして経営者との信頼関係ではないかと思われるのです。

 

まとめ

従業員との信頼関係を築き、大きなトラブルにも果敢にチャレンジする意識を持つ従業員育成を行っていくことこそが、今の企業には必要です。危機的な状況から遠ざかる術を教えるのではなく、危機的な状況に慌てることなく取り組める「冷静さ」や「勇敢さ」、そして「智恵」を与えていくことも企業の存続には欠かすことが出来ません。

 

 

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