ジーユーの凄さとは?
ファッション業界で注目されているブランドにGU(ジーユー)があります。ジーユーは急成長する、日本初のファストファッションとしてその動向が注目されています。また、「ファッションを大衆化したらファッションでなくなる」という常識を覆した点が特筆されます。その成長の秘訣と戦略に迫ってみたいと思います。
顧客拡大!キッズ・メンズ・海外
商品面では意図的にレディースものを展開していましたが、今後さらなる成長を目指すため海外やキッズ・メンズにも目を向け、また人材育成や店舗運営の効率化なども改革の道を目指せるように計画されました。ブランド立ち上げ当初は、家族向けの小さなお店だったジーユー。商品を低価格に抑えユニクロより安くという設定で順調に成長してきました。若い女性をターゲットにし、ヒット商品を連発して顧客の心を掴み、トレンド発信をすることで知名度をあげてきました。
ただ、定期的なヒット商品でラッキーだった面があるのを認め、拡大路線に進むためにはキッズ・メンズの商品の強化を押していこうという戦略を立てました。そして、新たな取り組みとして、ネット販売の強化というデジタル会員の取り込みが始まっています。顧客層はネット通販には違和感なく、手軽に利用しています。また、さらなる展開として海外に販路を求めています。先攻中のグローバルブランドなどと競合することも考えられます。
女性のココロを掴んだ、安価なのにオシャレ!!
「ジーユーは日本初のファストファッション。今までにないコンセプトだ」と社長も宣言し、コートとカーディガンを組み合わせた「コーディガン」などの戦略商品を、ユニクロより低価格で展開しています。ジーユーは、10年前にダイエーに初めて店を出しました。そして、大ヒットを飛ばし転機を迎えたのが「990円ジーンズ」という商品でした。ユニクロの半額以下という破格値で、100万本を売り切るという実績を残したのです。
それから火がつき、若年層の女性向けファッションに切り替えました。「ガウチョパンツ」という年齢層が高い女性にもヒットする商品に恵まれ、発売2か月で3000万本売れるという大きな実績も残しました。店舗展開は341店舗にまで拡大し、まだこれからも年間40店舗の展開を計画。大型化にも取り組んでいきます。
ファーストリテイリングという会社
ジーユーブランドを立ち上げたのは、ファーストリテイリングというグループ会社で、ユニクロ事業も展開しています。ジーユーを立ち上げて10年目に、柳井社長の宣言で「売上高一兆円企業をめざす」という文言が伝えられました。それだけジーユーの成長が期待され注目されているということです。ファーストリテイリングの利益幅は大きく減りましたが、その原因にユニクロ事業の失速があります。
その中で際立つジーユーは女性向けトレンドの好調な推移があり、「まずは売上高3000億円。今後10年で企業とブランドをすべて作り変えて一兆円企業に結びつけていく」という夢をもたせてくれるジーユーブランドでもあります。国内のユニクロ事業が伸び悩んでいる中、グループが大きく伸びるにはジーユーは欠かせない存在です。
まとめ
ジーユーは低迷しているユニクロ事業に変わるブランドとして、ファーストリティテイングという企業グループを牽引していく役割を担うことになります。また、ジーユーに期待する社長のこれからの真の実力が問われることになりそうです。ジーユーはその大胆なアイデアと斬新な手法で、キッズも男女も問わずしっかりと心を掴んで、急成長しています。ヒット商品もさながら、低価格でオシャレというトレンドを時代の波に乗せて、さらなる飛躍をとげていってほしいものです。
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