部下のマネジメントに悩む時に手にする書籍

部下をマネジメントしても思うように育たないと悩む管理職・上司は多いと思います。一人で考えても知恵は出てきませんし、周りに相談しようにも「解決策がない!」とお困りの時に参考になる書籍をご紹介します。マネジメントについて簡潔に綴られており、充実した内容となっています。新しい常識を発見し、マネジメントについて改めて考え直すきっかけにもなるかもしれません。是非手に取って頂き、新たな気持ちで人材育成に取り組んでください。ご参考までに3冊を紹介します。

☆マネージャーの最も大切な仕事_95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力         テレサ・アマビール著

ハーバード教授と心理学者による「マネージャーの最も大切な仕事」の解明に、新しい枠組みを提示しました。マネージャーの支援によって、メンバーの創造性や生産性・モチベーションなどが最も高まる「進捗の法則」を明らかにしています。仕事自体がやりがいのあるものだった場合、わざわざモチベーションが上がる様な方法を考えなくても、進捗を阻む障害を除いてやり、達成感を感じることで内発的な満足を実感させる手助けをしていれば、パフォーマンスは上がると記述されています。マネジメントの本は何冊も読みなれているという方には特にオススメです。

初心者の方もマネジメントについて明らかになる新常識に、誤解をもって業務に取り組んでいたことを気付かせるものになります。本書は沢山の事例をあげて「日誌」分析をし、「やりがいのある仕事の進捗を支援」することで優れたパフォーマンスを引き出しています。リアルタイムでの日誌確認調査で、現場の「小さな進捗状況」が豊かなインナーワークライフ(個人的職務体験)を創造し、生産性を高めることの発見に繋がりました。社員の生産性と創造性を高めたい人は是非一読してみてください。

☆フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術(PHPビジネス新書)(著者:中原 淳)

何故、あなたの部下は育ってくれないのか?そんな疑問に答えてくれる一冊です。悩める現代のマネージャーを救う、まったく新しい人材育成法。「フィードバック」つまり「耳の痛いことを伝えて、部下と職場を立て直すスキル」ということです。日本の企業ではまだ馴染みのない、部下指導の技術です。いわば、コーチングとティーチングのノウハウを両方含んだまったく新しい育成法です。フィードバックのスキル・基本・実践・シチュエーション別・自己フィードバックと内容は分かれていて、「人材開発」の第一人者である著者が基礎理論から実践的ノウハウまでを余すことなく解説しています。「フィードバック」の入門書にして決定版の一冊となります。部下を持つ人がどのように部下にアドバイスを伝えるかという中間管理職が置かれている立場に始まり、フィードバックのあるべき姿など、包括的で読みやすい著書なので、気軽に手に取れます。大変おすすめの一冊です。

 

☆マネジメント[エッセンシャル版]―基本と原則ピーター・F・ドラッカー(著) 上田惇生(翻訳)

 

この本は、ドラッカーが初心者向けにマネジメント論を体系化した本格的な入門書です。組織で働く人に新しい目的意識と勇気を与えます。「マネジメントの仕事とは」と明確な規定があり、「実践・成果・使命・役割・戦略」について具体的に解説されています。読み進めていくうちにしっかりと自分の仕事の基本や原則が確認できます。「個人の強みが社会のためになる」という事が、読む人の励みにもなります。

長い間大勢の人に読み継がれている本で、周囲に理解者がいなかったとしても本書に共感する世界中の読者が自分の事を応援してくれるような勇気を与えてくれる一冊です。ドラッカーの全著作の翻訳をされた上田氏が編纂した「エッセンシャル版」こそ見事に集約されていて、欠けた部分のない名著となっていますので、まずはこの本から読み進めていくことをオススメします。

まとめ

管理職・上司の役割でもある、部下の育成には悩み事がつきものですが、ご紹介した3冊に触れることで、将来に向けた展望が開けるのではないかと期待します。マネジメントの基本と原則を知るのも大切ですし、進捗の力を見逃さない力も必要です。そして、フィードバックというスキルを学ぶことで、新しい人材育成法を発見できるでしょう。迷った時には、一息置いて、本を片手に思考を巡らせることも大切です。ぜひ一読してみて下さい。

 

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