どうなる!?日本人の‘働き方’

最近「働き方改革」という言葉が何かと話題になっていますね。日本人は勤勉で会社のために一生懸命働くのですが、あまりにも頑張りすぎたために過労になり、最悪死に至るケースが後を絶ちません。このような「無茶な働き方」は、長期的に見ると必ず業務の効率は悪化します。そこで登場したのが「働き方改革」ですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか?

今の働き方の何が悪いのか?

そもそもなぜ働き方を見直す必要があるのでしょうか?長時間に及ぶ勤務そして残業は身体の健康を損なうだけでなく、心の健康も潰してしまいます。メンタルの状態が悪くなると集中力が落ち、ひどい場合にはうつ病を患うことも考えられます。労働者が1人の人間として大切にされないのはあまりにも大きな問題です。

また、使用者としても無理な働き方を強いると必ずしっぺ返しを受けます。心が病んだ社員が増えると個人の仕事の能率が落ちるのはもちろん、職場の雰囲気も悪くなって争うごとが増えたり退職する社員が出てきたります。SNSが発達した今、会社の悪口を垂れ流すのは簡単です(絶対にしてはならない事ですが)。ツイッターなどで「あの会社はブラックだ」などと噂されると会社の信用はガタ落ちです。しかし、よく考えれば無理な労働を強いた使用者が悪いのです。

短期的に考えれば無理をして働いてもらった方が良いのかもしれませんが、当然ながら経営者に必要なのは長期的な視点です。無理をさせずいつも健康な状態で働かせることが良い業績につながるのは明らかなことなのです。

改革で何が変わる?

これまでは長時間勤務する正社員ばかりに重要な仕事を押し付け、正社員の不満を増大させてきました。それと同時に非正規社員はいつまでも同じ仕事しかさせてもらえず、キャリアアップの機会に恵まれないという不遇な環境に置かれていました。

そこで企業が働く時間に制限を設けたり柔軟な働き方を推奨することで正社員の負担が減り、また非正規社員の中で「負担が減るなら自分も正社員になりたい」と思う人が増えると考えられます。こうすることで「延々と働かされる正社員」と「短時間でしか働けない非正規社員」という二極化された構図から、「8時間きっかり(理想ですが)で帰れるフルタイム労働者」にまとめられるようになります。

仕事に責任も一部の社員に偏るのではなく、全社員が平等に負う仕組みになるので過労で倒れるようなケースは無くなっていくことでしょう。さらに最近では有期雇用労働者の正社員化やキャリアアップのシステムが充実しているので、社員全体のスキルが大幅に上がることが期待されます。

働き方改革によって労働時間や負担の「格差」が解消され、労働者の不満の解決にも貢献できます。

推移を慎重に見守ることが大切

しかし、慎重に考えなければいけない点もあります。これまで1日10時間ほど働いてきた正社員の勤務時間数が減るわけですから、仕事量もある程度減ると考えられます。これが社員本人の不満につながらないか注視する必要があります。

また働く時間が10時間から8時間に減ったからと言って仕事量が8割になるわけではありませんので、業務の効率を上げなければなりません。それが却って社員の「負担感」を増やす可能性もあります。ですから、勤務時間をセーブする時は社員との面談を行うなど本人の気持ちを重視しましょう。インセンティブを導入するのも一つの手です。

柔軟な働き方を導入するからと言って企業が勝手に進めては意味がありません。労働者がどう働きたいのか(時間数だけでなく、時間帯や仕事の内容など)を最優先することで働き方改革は上手くいくのです。

まとめ

大切なのは正社員と非正社員の間にある「働き方の格差」を是正することです。主に勤務時間や責任の大きさを‘均等化’する必要があります。そして働き方を変える時は必ず労働者本人の希望を聞き、「働きやすさ」を追い求めることが大切だと考えます。

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