ネットリテラシーを理解しよう
ネットリテラシーという言葉をよく聞くと思います。近年では「情報ネットワークを正しく利用することができる能力」という意味で使われています。少し前までは「情報を検索できるか」という意味で捉えられていましたが、最近いわゆる「炎上」が急増しているため意味が変わってきたとされています。この「炎上」、最近では芸能人などの有名人だけでなく、一般の人が炎上するケースが増えています。
中でも問題なのは、従業員が勤務中に悪ふざけをした動画を投稿し、全国から批判を浴びてしまうことです。ひどい場合はテレビや新聞沙汰になり、その従業員がクビになるのは当然ですが会社が謝罪に追われるまでになってしまいます。こういった現象は日本だけでなく海外でもよく見られます。誰でも簡単にメッセージを発せられるようになったからこそ起こった問題だと言えます。では、私たちはどんなことに注意すれば炎上が防げるのでしょうか。
LINEとSNSはシステムが全く別である
日本の多くの若者が「LINE」を利用しています。LINEは仲間内でメッセージをやり取りするので、少々問題発言があっても大問題までは起こりません。しかし、TwitterやYouTubeは不特定多数の人が閲覧します。LINEをしている感覚で軽はずみにメッセージを残すので炎上が起こるのです。今自分が使っているものが特定の人しか見ていないのか、それとも誰でも見られるのかよく考えてから投稿しましょう。
読み手の気持ちを考える
たとえみんなに見られていると分かっていても、炎上が無くなるわけではありません。投稿する内容が常識から外れていたり、人を傷つける内容を投稿しても「アウト」です。特に海外では人種差別と思われる書き込みがよく見られます。LINEでも同じですが、人としての最低限のモラルは守るべきです。表現の自由は保障されていますが、言いたいことを好き勝手に言うのも問題です。相手の立場をよく考えて投稿しましょう。
また、投稿者個人の考え方に問題はないかということも考えたいところです。もし投稿者自身が過激な発想を持っている場合は少し難しいかもしれません。そういう人たちは自分の考え方が正しいと思い込んでいる場合が多いので、不謹慎な内容を堂々と書き込むのです。一見個人の問題だけのように思えますが、ネットリテラシーの大切さを伝えることも必要です。「この人は言う事を聞かないからムリ」と諦めるのではなく、粘り強く訴えかけていきましょう。
ガイドラインを作り、一人ひとりが「情報のプロ」に
会社の従業員に対してはしっかりとしたガイドラインを設け、「~までは投稿しても良い。○○は慎むべきだ」などの基準を決めておきましょう。これで従業員の炎上はほとんど防げますし、万が一問題が発生したとしても「会社としては万全の対策をとっていた」となれば、批判は少し収まるかもしれません。
また、ガイドラインを作ったままにしては意味がありません。従業員がガイドラインを活用できるよう日頃から上司が注意を呼びかけたり、就業規則にネットリテラシーの内容を盛り込むと従業員の常に意識できます。「自分の不注意が会社全体に悪影響を与え、社会問題にまで発展する可能性がある」という意識を持たせることがとても大切なように思います。
まとめ
みんなが自由にメッセージを発信でき、それを誰でも見られる。最近までは考えられなかったことです。良い時代になったと言える一方で、気を付けるべき点も増えています。これまで述べてきたことをしっかりと意識し、有名人だけでなく一般の人も世の中にあふれる情報をコントロールできる「情報のプロ」になれたら炎上はきっと無くなると思います。
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