成長する社会人とは経験から学ぶことができる人である
社会人になると経験から多くを学びます。人の成長は7割が自らの経験によるものという説もあるのです。その力は大きいと言えます。しかし、単に経験を積むだけでは効果はありません。出来る人、できない人では違いがあるのです。できる人は同じようなミスを繰り返さず失敗から学ぶことができます。経験学習という言葉を聞いたことはあるでしょうか。アメリカの教育学者デービッド・コルブ氏により提唱された理論です。実は経験からの学び方にも方法があるのです。
経験学習とはどのようなものか
経験学習とは経験・省察・一般化・実践の4つのプロセスを1つのサイクルとして繰り返すことにより経験から学ぶ手法です。
経験とはその人自身の具体的な経験です。省察では経験したことで得られた気づきや行動を深く掘り下げて考えます。一般化では省察で得られたことを経験した状況だけではなくそれ以外の状況でも使えるように概念化します。実践は一般化で得られた概念を新しい状況で実際に試します。
同じような経験を積みながら差が出るのはそこから学ぶことができるかできないかの違いと言えます。
経験による気づきを増やすことで成長につなげる
優れた人なら意識せずとも経験から多くを学び取ります。しかし、初めからすべての人が経験学習をできるわけではないのです。そのためにはサポートしていく必要があります。新入社員や若手社員にも、上司が具体的にどうするのかを示すべきなのです。部下が気づきを得ることのできる経験の場は意識的に作っていきましょう。本人が気づいていないことは第3者の目で答えに近づくよう対話や質問を通じて答えに近づくようにします。手を貸しながら経験学習のポイントをつかんでもらうことが必要になってきます。
社員が自発的に育つ人材となる
経験を積み重ねて学習していくことで対応できる状況を増やしていくのです。経験から学ぶという事は自ら学ぶことができるということです。どうしたらいいか判断を下し考えて行動できるのです。最初からは難しいかもしれません。しかし初めは面倒であっても上司のサポートでコツをつかめばその見返りは大きいのです。コツをつかんだ社員であれば自発的に育つことができます。部下は成長の実感が湧くうえ経験を積むことで自ら判断するようになるのです。このような人材を増やすことが組織力の強化につながります。
まとめ
企業の成長には社員の自主性が欠かせません。自ら経験を積ませることで、良い人材が増えていくのではないでしょうか。
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