研修の効果を測定する
企業が発展するためには社員研修が欠かせません。
社員一人ひとりのスキルが上がる事で会社の業績が上がるのは言うまでもありませんが、
研修をしても効果をしっかり検証しなければ意味がありません。
「やりっぱなし」で終わるとその研修が良いものだったか分かりません。
そうすると次の研修でも同じ失敗を繰り返す可能性があります。
効果を測る4つの方法
そこで研修の効果を測定する企業が増えていますが、
具体的にどのように測定すればよいかは難しいと思います。
以下に4つの測定法をまとめてみました。
1,アンケートの実施
これは多くの企業が実践している事でしょう。
この時によく見られるのは、受講者がみんな「満足だった」と回答する光景です。
つまり、研修した人たち(経営サイドなど)が良い回答を得られるよう誘導するのです。
これでは意味がありません。
受講者が素直に回答出来るようにし、時には耳の痛い指摘を受け入れるよう心がけましょう。
2,テスト
これも行っているところが多いと思います。
ただ、ほとんどの企業が研修の直後にテストをするだけになっています。
研修直後は内容を覚えていて当然ですので、数か月後にもう一度テストをすると良いです。
さらに、研修前にテストをするのも手です。
それによって研修前と後の成績の差(=研修をどれだけ理解したか)が分かります。
このように、テストのやり方にも工夫が必要です。
3,ROI分析
ROI分析とは研修にかけた費用と、それによって上がった業績を比較するものです。
よく「費用対効果」と言われます。
効果が直接数字に反映されるので、分かりやすい測定法と言えるでしょう。
4,研修をしていないグループと比較する
敢えて研修を受けないグループを作り、研修後に受けたグループと受けなかったグループを比較するのです。
もし、仕事の実績が同じであれば研修の意味はなかったと言えますし、
逆に実績に大きな差が出れば効果抜群だったと言えます。
ただ、これでは研修を受けさせてもらえなかった人たちが不利ですので、
効果があった場合は後日その研修を受けられるよう配慮しましょう。
注意すべきこと
効果が見えにくい場合がある
以上4点について述べてきましたが、いくつか気を付けるべき点があります。
まず効果の見えにくさです。
先ほどのROI分析は別ですが、社員の意識など抽象的なものについては効果を数値で表せません。
このような人事評価については複数の人が評価し、なおかつ公平に行われることが大切です。
効果が表れるまで時間を要する
研修を終えたら一刻も早く効果が表れてほしいものです。
しかし、実際そんなに上手くいくものでしょうか。
例えば「お客様の前では笑顔を絶やさずに」と言われても、
翌日から満面の笑みで接することは出来ませんよね。
元から明るい人はすぐに出来るかもしれませんが、時間がかかる人もいます。
焦らず効果が確認できるまで辛抱強く待つことも大切です。
まとめ
バブルの崩壊以降、企業が社員の教育にかけられる資金は減っています。
そのため、いかに効率よく研修できるかが大切です。
多少面倒だと思いますが、「やりっぱなし」の方がよほど非効率です。
厳しい時代を生き残るために、是非とも実践してもらいたいです。
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