生存競争が激しい美容業界
一時期「カリスマ美容師」という言葉がもてはやされました。多くの若者が手に職を身に着けようと美容師の資格を取得し、美容師として従事してきました。しかし、現在では美容業界の人員や美容院は「飽和状態」とも言われています。
美容院の数は年々増加し、コンビニをはるかに上回る24万件程度あるとも言われています。日本中の信号機の数よりも多いとさえ言われている状況なのです。
熾烈な競争が今後も続く美容院
今後は日本の人口が減少していくと予測され、美容市場は小さくなっていくパイを奪い合うといった状況になる可能性も指摘されています。低価格をうたう美容院も大きく企業規模を発展させており、既存の美容院の経営を脅かし続けています。
それでは、どのような美容院がこの熾烈な生存競争を生き抜くことが出来るのでしょうか?美容院の規模別に見てみることにしましょう。
大規模型美容院
従業員10人以上の美容院ともなると、株式会社化され、従業員への福利厚生も整ってきます。組織としての強みを生かしていくことが、この規模での重要なポイントとなります。確かに組織化された集団では個性を発揮するのは難しいでしょうが、チームワークに重点を置くならば事業が大きく発展していくことも可能です。
特に上手く経営が軌道に乗っている美容院では、チェーン展開などで今後も大きく発展していくことになるでしょう。大規模型美容院の強みとして、「低価格」と「技術の高さ」、そして、「顧客満足度が比較的高い」といった傾向があるのも留意しておく必要があるでしょう。
大きければ上手くいくというわけではありませんが、円滑なチームワークに支えられた経営体制は、事業の発展につながる可能性が高いものです。
小規模型美容院
1~3人程度の小規模型美容院では地域に根差した経営をされているところが大変多い状況です。店舗賃料、人件費も大型店に比べればそれほどかかることもありません。ポイントとしては、固定客がどれほどいるのか、ということを見ていきたいところです。
経営を今後も存続できる程度の固定客がいれば、問題はそれほどないでしょう。固定客を自分の顧客にできるかというところも考えていきたいところです。
中規模型美容院
従業員5名程度~10名弱の美容院ですが、今後の事業の発展がカギになります。拡大路線で展開していくのか、それとも縮小していくのかという所がポイントです。賃料、人件費なども大きくなってきており、またスタッフの仕事のバランスが取りにくいといった状況もあり、従業員をまとめていくことも困難です。拡大か、縮小か、という事を念頭に置いて経営していくことが肝要です。
まとめ
最近の美容業界を巡る状況は大変厳しいです。それだけに経営を考えるとき、どのように事業展開していけばいいのか、という戦略が必要になるはずです。大規模型美容院と小規模型美容院という美容院の二極化が大きく進んでいることを踏まえて、事業展開を考えてみてはいかがでしょうか。
この記事へのコメントはありません。