日本破たん論を徹底検証する

近年の日本経済は大変厳しい状態にあります。GDPの伸び悩み、借金の増加・・・。頭の痛い問題が多いですね。そこでよく言われるのが「20XX年までに日本は必ず破たんする」という考え方です。それも遠い将来ではなくかなり近いうちに破たんするというものです。

果たしてそれは本当なのでしょうか?はっきりと申すと、そんな近いうちに破たんなどしません。なぜそこまで言い切れるのか。理由を述べていきます。

国の借金に対する考え方が間違っている

日本破たん論を語る人が必ず引き合いに出すのが「国の借金が1000兆円を超えている」という論理です。確かに国債残高だけで1050兆円を超えましたし(2016年8月時点)、地方の借金も合せると1250兆円にもなります。この数字がいいわけがありません。

しかし、この「借金」の考え方の誤りがあるのです。なぜなら、日本の国債のうち、90%ほどは日本の国民が買っているからです。(昔は95%近くあったので、やや状況が悪くなったとはいえますが)よく「日本の国民1人当たり800万円の借金を背負っている」と言われますが、国債のほとんどを日本人が買っているのに「800万円の借金がある」という理論こそが「破たん」しているのです。(そもそもこの論理が正しければ、日本はとっくに破たんしているはずです)

そして日本の強みは何といっても「金融資産」です。2015年の時点で国の金融資産は600兆円近くあります。これに建物などの資産などを足すとさらに増えます。家計の金融資産に至っては1700兆円!!これだけ見ても、日本がいかにお金を持っている国かが分かります。

もちろん、「日本の経済がずっと安泰だ」と言い切っているのではありません。少子高齢化に伴って労働力は減少し、社会保障費は増加の一途をたどるばかりです。それでも財政の立て直しをするチャンスは残っています。

残念ながら2020年までに基礎的財政収支を黒字化する目標は達成できない見通しとなりましたが、これからも公務員改革や国会議員の定数の見直しなどをすれば財政を健全化することはできます。安易な「日本破たん論」に騙されないようにしましょう。

ギリシャと一緒にしてはいけない

そしてもう一つ、日本破たん論者が引き合いに出すのが「ギリシャがデフォルトに陥ったのだから日本も同じ状態に陥る」というものです。ギリシャの国の借金はGDPの1.8倍程度ですから、2.5倍の借金を抱える日本だって危ない、という論理です。 

まず借金の概念について誤りがあることは先ほどお話しましたが、ギリシャと日本の根本的な違いは「自国の判断でお金を返すことが出来るか」です。日本は「円」という独自の通貨がありますから、その気になれば日銀がお金を刷ればいいのです。 

ですが、EU(ヨーロッパ連合)に加盟しているギリシャが同じ事をするためにはECB(欧州中央銀行)にユーロを刷ってもらわなければなりません。そのためには当然、他の加盟国の同意も必要ですから自国の好き勝手には出来ません。大きな違いですね。 

次に、「金融資産を持っているか」の違いです。上でも述べましたが、日本は600兆円+αの資産があります。それに対してギリシャは、売るものはほぼすべて売り尽くしてしまいました。ですからギリシャには何の余裕もないのです。借金の大半が身内からのもので売れるものがある日本と、対外的な借金が多く売れるものがないギリシャ。もうこれ以上説明の必要はありませんね。日本とギリシャを同じ土俵の上で語ること自体がナンセンスと言っても過言ではありません。 

信頼厚きニッポン

最後に‘日本の信用’について。日本は世界に誇る「債権国」なのです。日本は外国の資産をおよそ360兆円持っています(2014年)。これは24年連続で世界のトップなのです。もし海外で経済危機が起これば円への投資が活発になります。それだけ円への信頼は大きいのです。

また、10年物の国債の金利を見ても日本の信用度が分かります。日本の金利は0.5%ほどなのに対し、アメリカとイギリスは2%ほど、ギリシャは15%・・・。やはり日本は世界から高い評価を受けているのです。このような国が破たんしたら多くの国が困ります。ジャパンバッシングを繰り返す国がありますが、本当は日本には逆らえない一面があるのかもしれませんね。

まとめ

日本の借金の額を見ると‘破たん’の言葉を連想するのはやむを得ないのかもしれません。ですが、他国の事例を引き合いに出して「近いうちに破たんする」と言うのはいかがなものでしょうか。

確かに労働力不足や社会保障費の増加など取り組むべき課題は多いです。しかし、大事なのはもっと長期的な視点で見ることなのではないでしょうか。10年や20年ではなく、50年後、100年後も破たんしないでいられる日本作りを考えるべきではないかと思いますが、みなさんはいかがでしょうか?

 

 

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