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人財ラボ

有期雇用労働者の訓練を考える

現在の日本は労働者における非正規雇用の割合が40%を超えています。30年前が15%程度だったことを考えると、大幅に増加したといえまるでしょう。また「働き方改革」を実施する今、非正規労働者も正社員と同等の仕事内容・勤務時間が求められています。それに応えるためには有期雇用者のスキルアップが欠かせません。

しかし、今の日本の企業に有期雇用者を訓練するだけの金銭的余裕はありません。OJTやOFF-JTといった訓練が出来ないままでいます。このままでは働き方改革を実施しても有期雇用者は企業の期待に応えられず、生産性がダウンしていくと考えられます。そこで非正規労働者の実態と、企業が費用をかけずに訓練をする方法を述べていきます。

あらゆる年齢層で増加している

非正規労働者と言っても、実態は様々です。まず最も増えたのが55歳から64歳の年齢層です。これは「団塊の世代」が定年を迎え、嘱託などの形態で再雇用されたのが大きいです。労働者本人が希望すれば企業が再雇用するのは義務ですので、当然といえば当然ですね。

次に目立つのは「主婦のパート」です。35歳から44歳までの女性(非正規雇用者)のうち、80%がパート社員です。スーパーマーケットのお惣菜やレジ打ちなどがよく見られますね。主に既婚者が家計を助けるために、短めの時間で働きたいという方が多いようです。

そして気になるのは、若年層の非正規労働者です。現在は25歳から34歳の労働者のうち、6人に1人が非正規となっています。中には好んでその道を選んでいる人もいますが、就職活動の際に正社員を希望したがその夢が叶わず、やむを得ず契約社員などになった「不本意な」非正規労働者が増えているのは問題だといえます。第二新卒で正社員になれたらまだ良いのですが、そのチャンスを逃すと生涯非正規で働く可能性が高まります。これは早急に解決しなければいけません。

企業側の事情を分析する

ではなぜここまで非正規労働者が増えたのでしょうか。バブルの崩壊以降、企業はコストを少しでも削減すべく店舗の縮小やリストラを行ってきました。人件費は当然のように減るわけですが、ただ賃金を抑えたのではありません。正社員には通常の給料以外に社会保険料を負担する必要があります。例えば厚生年金は週30時間以上の勤務で企業側が半分を負担しなければなりません。

これが短時間のパートだと給料は時間給となりますし、社会保険料もカットする事が出来ます。ですから、募集の段階で勤務時間を短くしている企業が多く見られます。このようにして人件費は大幅にカットされていったのです。

さらに正社員は解雇できないという現実がありますが、これが非正規だと「雇いやすく切りやすい」というメリットがあります。特に派遣社員は人手が欠けたときやイベントがある時などはすぐに雇えます。企業が自由に雇用できるのも非正社員が増えた理由だと言えます。

また、労働力不足の影響のために社内で訓練できる人材が減ったのも理由です。団塊の世代の退職で管理職や経営陣など‘上層部’がごそっと抜けたため、訓練をする人数を確保できなくなったのです。

これらが企業の‘言い分’です。

非正規者は訓練を受けにくい

しかし、非正規労働者の最大の問題は「正社員に比べて訓練を受ける機会が限られる」という点です。先ほども述べたように、現代の日本は不景気で企業に十分な資金がないため、全社員に訓練をするのは極めて難しい状況にあります。現に正社員に対してはOJT・OFF-JTともに60%以上の企業が実施していますが、非正規労働者となると30%にまで下がります。

また、企業の規模が小さく雇用している人数が少ない企業ほど訓練が出来ていない傾向があります。やはり相当経営が圧迫しているのでしょう。非正規労働者の訓練には公的な支援が求められます。

キャリアアップ助成金制度を使う

そこで登場したのが「キャリアアップ助成金制度」です。この制度は有期雇用労働者にたいしてOJT・Off-JTを実施することで1人当たり50万円以上の助成金が支給されます。さらに正社員に登用すると1人当たり60万円が支給されます。

訓練の方法が難しいと思う方もいらっしゃるでしょうが、ハローワークでジョブカードの作成方法を指導してもらえるので、安心して訓練の計画を立てる事が出来ます。費用の負担が実質ない中でこれだけの訓練ができるのは大変画期的なことです。

この制度のおかげで「不本意に」非正規者となった人もすぐに正社員にできます。かなり認知されてきていますが、まだまだジョブ・カードに対する企業の意識は高いとは言えません。今後も積極的な活用が求められます。

 

まとめ

これからは非正規雇用者の力が必要になってきます。正社員の負担を減らすためにも有期雇用労働者を訓練し、希望があれば正社員に登用する必要があります。キャリアアップ助成金制度は「企業の負担」と言う問題を解決してくれました。今後も制度の利用によって社員のキャリアアップが図られることが望まれます。

 

自立した社員を育てる仕組みはこちら

http://www.jp-alphanet.com/service

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